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目の前に広がる景色は、全く同じもの。しかし、見るものがどこに焦点を当てているか、あるいは心にどんな思いを抱いているかで、その様相は大きく異なります。

イギリスを拠点に活動するアート集団Cafe Artが行っているのは、「私のロンドン(My London)」なるプロジェクト。

ロンドンに暮らすホームレスの人々に使い捨てカメラ100台を配り、それぞれ思うまま、写真を撮影してもらう。それらの中から写真を厳選、2016年版のカレンダーにしようという試みです。

【本格的なレクチャーを経てスタート!】

今年6月、ホームレスの人々を対象に、160余年の歴史を誇る英国王立写真協会(The Royal Photographic Society)によるカメラのレクチャー会を開催。そして翌7月に、いざ実践!

【100台のカメラのうち、戻ってきたのは80台】

撮影を終えて、Cafe Artの元へ戻ってきたカメラは80台。その中に収まっていた、2500にもおよぶショットの中から選び抜かれたのは20枚。さらに投票を行い、最終的に12枚が絞られました。

【そうそうたる顔ぶれが選考役を務めました】

写真の選考は、8月上旬に行われたスピタルフィールズ芸術見本市(Spitalfields Arts Market)での一般投票のほか、写真選考メンバーとして、使い捨てカメラを提供した富士フィルムをはじめ、雑誌「アマチュア・フォトグラファー・マガジン(Amateur Photographer magazine)」、ロンドン・フォト・フェスティバル(The London Photo Festival)、さらには美術品オークションハウスのクリスティーズ(Christie’s)や、ホームレス保護団体が名を連ねたのだそうよ。

【プロジェクトの目的】

ホームレスの人々に公的な権限を与えること。彼らの置かれた背景を、伝えること。そこにある問題へ、周囲が認識を高めること。

これらを目標に掲げた同プロジェクトは、現在クラウドファウンディングサイト「Kickstater」で支援を受け付けています。

【集まった資金は撮影者へ】

集まった資金はカレンダーの制作およびアーティストの育成に用いられるほか、選ばれしカメラマン、つまりカレンダーにチョイスされた写真を撮影したホームレスのみなさんに賞金として支払われるのだそうよ。

【心に響く作品がずらり】

ピントのずれているものがあったりと、決して技術的に上手とは言えないけれど、 “心に訴えかけてくるなにか” が、たしかにある作品たち。

芸術活動は、過去のトラウマから回復するための主要な方法と言われています。彼らの心に写る「ロンドン」を見つめると、写真はただ目の前にある風景を写すためだけのものではないということを、感じずにはいられません。

参照元: Kickstarter Cafe Art(Facebook)
執筆=田端あんじ (c)Pouch

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オリジナル記事: ホームレスの人々が見つめた「私のロンドン」/ 2500枚の中から選び抜かれた12枚を目撃せよ
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