時間に追われて、気づいたら物が散らかってる。捨てたいのに捨てられなくて、いつの間にかクローゼットや物置がいっぱい。

そんな「片づけられない人」は、女性の間でも少なくありませんが、心療内科医の板村論子(いたむら・ろんこ)先生によれば、「整理整頓が苦手」「物が捨てられない」「片づける気になれない」といった人は、大きく3タイプに分けられるのだそう。

自分のタイプを知れば、今年こそ、「片づけられる人」になれるでしょうか。

片づけられない3つの原因

片づけられない原因は、次の3つに分けられます。

【1】片づける気力がない
【2】捨てる物を決められない
【3】こだわりが強すぎる

【1】は結構よく見られるタイプです。「片づける」とは、行動を起こすことですから、ある程度ココロもカラダも元気で気力がないとできないんです。ウツっぽくなっていると、どうしても片づける気になれなくて、部屋が散らかり始めます。

テーブルの上に飲みかけのコーヒーカップが置いてあっても「明日でいいか」、汚れた洗濯物が溜まっていても「週末でいいか」と、気力が湧かないために先延ばしにしてしまったり。

実際にウツの患者さんの中には、部屋が散らかっている人が多いですね。そして、どん底のウツ状態からだんだん回復してくると、部屋は少しずつ片づいてきれいになっていきます。その意味で、部屋が片づいているかどうかは、その人のココロが健康かどうかの一つのバロメーターになると言えるんです。

捨てられない人は、決められない人

【2】の「捨てる物を決められない」は、要は物事にプライオリティをつけられないということです。

このタイプは、仕事でも、どれから先に取り掛かるか順番を自分で決めるのが苦手だったり、あれこれ同時に手を出してどれも中途半端なままになってしまったりする人が多いようです。あと、どこへ行くにも荷物が多くなってしまう人もこのタイプですね。

部屋の片づけに関しても、会社から帰宅して服を脱いでハンガーにかけようとしていたところで、ふと「あ、宅急便が届いていたんだった」と小包を開け始めたり、そのまま空き箱は放ったらかして冷蔵庫のビールを飲み始めてしまったり……というふうに、次々と手を出して散らかり放題という結果に。

このタイプの人は、片づけに限らず、何事も一つのことを始めたら最後までやりきる習慣をつけるといいと思います。今日はこれをやるとリストをつくり、ひとつ一つ着実に済ませていくトレーニングをすると、部屋の状態も徐々に改善されていくのはではないでしょうか。

もったいない症の人は、過去を忘れられない人

最後の【3】「こだわりが強すぎる」は、「もったいなくて捨てられない」「いつか必要になるかもしれないから捨てられない」といった理由から、物が増えて部屋が散らかってしまう人。つまり、物に対して独特の執着心を持っているタイプが、これに当たります。

このタイプは物に対してだけでなく、人間関係や自分の過去に対しても、並以上の執着心を持っています。過去に味わった苦い経験をいつまでもネチネチと思い返していたり、昔の恋人を何年経ってもなかなか忘れられなかったり。「もったいない」「捨てるのが怖い」という人には、こういう傾向が見られます。

対処法としては、行きすぎた執着心をほどほどの状態に戻してあげることですね。このタイプは、捨てることで喪失感を抱いてしまいがちです。それを和らげるために、「今、自分に本当に必要かどうか?」を自分に問いかけて納得してから捨てるというトレーニングをしてみてください。すると、徐々に喪失感は薄れていくと思いますよ。

ここまでに紹介した3つの理由の他に、「片づけられない」という問題には、育った環境も大きく関わってくる場合があります。

つまり、親御さんが片づけられない人で、いつも散らかり放題の家で育つと、子供も片づけが苦手になる傾向があるんです。ただ、これはそういうケースが時々見られるというだけの話で、一つの要因に過ぎません。親が片づけられない人だったから、それを反面教師にして自分はきれい好きになったという人もいますから。

部屋から見えるココロの状態

物を捨てられるのは、とても健全なことなんです。

「物を捨てる」とは、過去をある程度忘れたり、それほど重要ではない関係から距離を置いたりと、不要なしがらみから自分を解き放ち、執着しないこと。ですから、物を捨てられないのであれば、ココロがどこか疲れたり、凝り固まったりしている可能性があります。

たかが、部屋の片づけ、されど……です。部屋の状態から見えてくるあなたのココロ、一度見つめてみてはいかがでしょう?

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