2017年2月、ニューヨークのビル街に行き交う多くの人がつい足を止めて見入ってしまうディスプレイ広告が出現し、話題になりました。Netflix(ネットフリックス)の新ドラマのプロモーションで、1つの広告動画を複数の大画面を連動させて形作り、ドラマの見所をインタラクティブに表現しました。

ゾンビの「食べる」習性を、複数の画面をジャックすることで表現

Netflixの新ドラマ「Santa Clarita Diet(サンタクラリータ・ダイエット)」は、幸せに暮らしていたある一家の妻シーラ(ドリュー・バリモア)が、ある日突然ゾンビになってしまうというホラーコメディ。ラブストーリーの主人公のようなきれいな女性が、いきなり人間を食べ出すというギャップが人気のドラマです。

ニューヨークのビル群に展開された大型屋外広告は、このギャップとゾンビの特徴をうまく表現していました。

まず最初はビル壁面の大画面の一つに、赤いワンピース姿の主人公シーラが夫とともに笑顔で登場します。

しかし次の瞬間、シーラが上に設置された他のディスプレイ画面に移動。その画面に映っていた人を食べてしまいます。見ていた人は驚きながら、足を止めて見入ってしまいます。

シーラは口から血を垂らしながら、貪るように次々と他の画面に移り、文字通りディスプレイを「侵食」していきます。多くの通行人が、次に何が起こるかと、その成り行きを見守ります。

この動画広告は、複数の屋外ディスプレイがまとまって設置されている場所の特徴をいかし、全ての画面を連動させて1つのストーリーを展開したことで、通行人もつい足を止めてしまう、インパクトのあるダイナミックなプロモーションとなりました。

▼動画はこちら(Youtube)
https://youtu.be/NrU5NqMQMks

なおこのドラマは、好評のうちにシーズン1が終了し、2018年公開予定のシーズン2が今から注目を集めています。

偶然見るからこそのインパクト!デジタルの活用で広がる屋外広告の可能性

大型ビジョンや店頭ディスプレイ、交通広告などのOOH(Out of Home)広告は、屋外などで偶然目にするからこそインパクトが大きく、記憶に残りやすいというメリットがあります。今回の事例は、そのインパクトをクリエイティブの力により最大化したプロモーションだったと言えるでしょう。

OOH広告は、手法としてはクラシックなものですが、動画や音声、さらに新しいデジタルテクノロジーを取り入れることで、さらに進化していく可能性があります。引き続き今後も、重要な広告メディアのひとつであり続けるのではないでしょうか。

text/Sahoko Ukai(ADDIX Paris)

【関連リンク】
Netflix「Santa Clarita Diet(サンタクラリータ・ダイエット)」:
https://www.netflix.com/fr/title/80095815

(参考記事)
http://creapills.com/affichage-devorant-santa-clariat-diet-20170308
http://www.adweek.com/agencyspy/doner-l-a-s-santa-clarita-diet-billboards-will-eat-your-brains/126190

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