皆さんは、性行為に及ぶ際きちんと毎回避妊をしているでしょうか? 「妊娠なんてすぐしないだろうし、大丈夫……」と思い込んでいる方は要注意! 今回は、いけした女性クリニック銀座の院長である池下育子医師に、女性が避妊しないことで考えられるリスクについて伺ってきました。

1:実は自分もなっているかも…性感染症

周囲に聞きにくい“避妊事情”。どんな性生活をしているのか気になりませんか? 今回『WooRis』では、30代~50代の女性500人を対象にアンケート調査をして「あなたは普段から避妊をしていますか?」と質問しました。

すると、なんと「普段から避妊をしている」という回答が得られたのはわずか35.2%(176人)のみ。3分の2にのぼる64.8%(324人)は普段から避妊をしていないということが明らかになりました。

避妊方法と感染症リスク

さらに、「避妊している」と回答した176人のうち、「コンドームを使用しての避妊」は約7割の123人。あとは「ピルや基礎体温法での避妊」を行っているとのこと。また、「膣外射精での避妊」という回答が約1割ありましたが、池下医師によると「膣外射精は十分な避妊効果が得られないので“避妊している”とは言えない」とのことでした。

避妊をしていても、コンドーム以外の避妊では“性感染症”のリスクがあります。また、コンドームで避妊していたとしても「オーラルセックスがあれば“性感染症”のリスクにさらされている」と池下医師はいいます。

性感染症の再感染と病態の複雑化

「性感染症は増加していますし、しかもパターンが変わってきています。オーラルセックスが普通になってクラミジア・淋病の咽頭への感染そして口唇ヘルペスなどの増加が挙げられます。

今まではおりものの検査のみで、陽性ならば薬を服用して、おりもので陰性確認するようにしていました。しかし、咽頭クラミジアや淋病などは治りにくく、感染が治ったと思っても、すぐその後パートナーのペニスにうつし、自分の膣に再感染するなど病態が複雑になっています。

やはり多いのはヘルペス、クラミジア、淋病、トリコモナス。細菌やカンジタは自分の持っている常在菌が繁殖していることが多いです」

性感染症を発症してしまうと、様々な不快な症状がみられます。性器そのものをはじめ性器の周囲に強いかゆみが現れるもの、おりもののニオイが強くなるもの、不妊を招くもの……。正しく避妊をし、オーラルセックスの強要などはせずにセックスパートナーと安心して関係を持っていたいものです。

2:妊娠しないと思っていたのに…中絶

「近年では、中絶そのものは減っている傾向があります。しかし最近は10代・40代~50代の中絶で、望まない妊娠によるものが増加しています。全体的には中絶は減少傾向にもかかわらず、です」

確かに、先ほどのアンケート結果の通り30代~50代の女性でも“膣外射精”を正しい避妊法だと思い込んでしまっている方がいます。

妊娠を望まない女性にとって、正しい避妊をすることはとても大事なこと。「まさか妊娠しないだろう……」と思っていて、「実は妊娠してしまっていた!」というケースが多いのです。

中絶には大変な処置が伴います。肉体的な負担はもちろんですが、精神的な負担も相当なものになることでしょう。妊娠を望まない女性は、確率の高い避妊法を実施すべきですね。

望んだ命をしっかりと授かり、産むために……。そして、夫婦の絆を深め、愛を確かめる大切なセックスを行うためには、適切な避妊が必要だということがわかります。

3:まさかこんなに高いとは…緊急避妊薬

セックス時にはトラブルはつきもの……コンドームの損傷や基礎体温の計測ミスなどによって、思わぬ“避妊ミス”があることと思います。そういった場合、皆さんはどういった対応をとっていますか?

きっと大丈夫だろう……と放置してしまってはいませんか? 池下医師は“緊急避妊薬”というものの存在を知っている人が増えていると実感をしているそうです。実際に、望まない妊娠を回避している女性がたくさんいるとのこと。

緊急避妊薬は高額

「30代から40代前半は望まない妊娠をするというよりは、皆さん“緊急避妊薬”をご存知の方が多いので、妊娠を回避している方が多いです」

ただし、この緊急避妊薬は高額なのです。広く緊急避妊薬として使用されている『ノルレボ』という薬は、服用1回につき15,000円から20,000円とかなりの価格です。

『ノルレボ』以外にも“アフターピル”ともいわれる緊急避妊薬がありますが、それも数千円から1万円はしてしまうもの。緊急避妊薬には保険適応がないので、家計に大打撃を与えるというリスクもしっかりと頭に入れておきましょう。

いかがでしたか? 「まさか自分はもう妊娠しないだろう……」と油断していては、様々なリスクにさらされていて大変危険です。自分自身を守るため、そしてご主人を守るためにもしっかりと避妊をし、“望まない妊娠をしないこと”と“性感染症防止”に努めることが必要ですね。

(ライター 三浦希枝)

【取材協力】

※ 池下育子・・・いけした女性クリニック銀座院長。

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